『Accused』(オランダ)
『コーン・アイランド』(グルジア)
『ツーリスト』(スウェーデン)
『イーダ』(ポーランド)
『Leviathan』(ロシア)
『解放者ボリバル』(ヴェネズエラ)
『Tangelines』(エストニア)
『Timbuktu』(モーリタニア)
『Wild Tales』(アルゼンチン)
有力視されていた、グザヴィエ・ドラン『Mommy』やダルデンヌ兄弟『サンドラの週末』、
個人的に注目していたイタリアの『Human Capital』や、パルムドール受賞作のヌリ・ビルゲ・ジェイラン『Winter Sleep』、ハンガリーの『White God』あたりが落選し、少々物足りなさも感じておりますが、
しかしながら、ダルデンヌ兄弟もヌリ・ビルゲ・ジェイランも、過去に何度もエントリーするが未だにノミネートすらされていないことを考えると、少々納得できるかと。
現実に、現在進んでいる各批評家協会賞では、『イーダ』が独走状態。それに次ぐのが、今回無事進むことができた『ツーリスト』と、落選した『サンドラの週末』である。
この流れを考えると、『イーダ』の受賞はほぼ間違い無いかと。あくまでも、残りの4枠をどの作品が選ばれるのか、という点だけに焦点が当たる今年の外国語映画賞でしょう。
ところで、最近日本でも注目され始めたグザヴィエ・ドランが落ちたことに、戸惑いを隠せない方々も多くいるようですが、外国語映画賞は映画祭とは違って若手作家や芸術系統の作品には厳しい傾向が強く、
・その国の「らしさ」が光る作品
・大御所監督の作品
・南米や中東に意識が強く
・かつ娯楽性を持った作品でも十分通用する
という傾向があると思える。
その点で、ダルデンヌが落ちたことや、昨年の受賞作『グレートビューティー』をヴィットリオ・デ・ドナテッロで追い詰めた『Human Capital』が落ちたことも腑に落ちない感じはしますが、
『Winter Sleep』と『Mommy』の落選は納得ができるかと。
毎度おなじみのイタリアとフランスの代表作がこぞって落ちると、ここ20年くらいの傾向としてロシアがノミネートされる可能性が非常に高いと考えられます。(現に過去20年間では、その2国とカナダのフランス語圏映画がノミネートされていない年だけ、ロシア映画が入ってきているわけです。)
受賞の目は『イーダ』
ノミネート確実は『ツーリスト』と『Leviathan』で、
残りは2枠になります。
正直、どの作品が入っても違和感はない印象で、過去のノミネート実績から考えると、
オランダ、アルゼンチンあたりが有力とも考えられますが、
まず確実な3枠がヨーロッパ系である故、それ以外のところから来る可能性も十分。
まずはアルゼンチンの『Wild Tales』が筆頭か。
昨年は5本中4本が、カンヌ国際映画祭でお披露目された作品が入り、その前の年もカンヌ2本、ベルリン2本ということも踏まえると、
三大映画祭でお披露目された作品は今年は残りはカンヌの『Timbuktu』だけになります。
モーリタニアの『Timbuktu』がノミネートされれば、モーリタニアは初エントリー初ノミネートを達成することに。昨年サウジアラビアの『少女は自転車に乗って」が実現できなかった記録を達成するかもしれませんね。
ただ、今年はポーランド10度目の正直。今度こそ受賞することが期待できそうです。
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