まずは作品賞予想から。(わりと真面目に予想しています←)
ノミネート予想10本と、気になる作品20本をピックアップして紹介します。
ノミネート予想の方はポスターがすでに公開されているものは画像あげておりますが、それ以外はまだ作品のポスターがでていないものです。
<作品賞>
【LOCK】
『FOXCATCHER』(ソニーピクチャーズ・クラシック)
『カポーティ』『マネーボール』と2作続けてストライクを決めたベネット・ミラーの新作。1年の公開延期がどう響くか懸念されていたが、カンヌ国際映画祭で熱狂の嵐。昨年同様にこの時点では大本命は揺るがない。
『グランド・ブダペスト・ホテル』(フォックス・サーチライト)
映画ファンに愛されるウェス・アンダーソン。オスカーでは脚本の評価に留まってきたが、本作はスプリングシーズンのサプライズヒット作として堂々と君臨。ついに作品賞レースに名乗りを上げるマスターピースを生み出した。
【LIKELY】
『Gone Girl』(20世紀フォックス)
一昔前のカルト監督臭はどこへやら。すっかり巨匠の貫禄をつけたフィンチャーが挑む良質なサスペンス映画に今度こそオスカーを。毎度安定の編集賞と作曲賞はすでに射程圏内だろうか。
『インターステラー』(パラマウント)
『ダークナイト』3部作を完結へ導いたクリストファー・ノーランの新作は宇宙を題材にしたSF。老会員にはまたしても受け容れ難い作品……いや、それでも作品賞入りは問題ない。あとは悲願の監督賞候補だけ!
『Wild』(フォックス・サーチライト)
昨年『ダラス・バイヤーズクラブ』で湧かせたジャン=マルク・ヴァレが、今度はオスカー女優を迎え、脚本にはニック・ホーンビィ。『食べて、祈って、恋をして』と同じ匂いがしているとの声もあるが……。
『Big Eyes』(ワインスタイン・カンパニー)
みんな大好きティム・バートンが、久しぶりにオスカーを狙ってきた! 違う、狙っているのはバートンではなくワインスタインだ。年末滑り込み上映は彼の本気の証。今年のワインスタインはこれ一本で勝負してくる可能性も。
『Inherent Vice』(ワーナー)
【SHAKY】
『Boyhood』(IFCフィルムズ)
意外なほどにオスカーとは縁の遠い人気者リチャード・リンクレイター。昨年の『ビフォア・ミッドナイト』で再び実力を認められた彼が、ついに見せた本気の映画にベルリンが揺れた。相棒イーサン・ホークと共に念願のオスカーへ。
『Jersey Boys』(ワーナー)
21世紀に入ってからほぼ毎年のように新作を発表し続けてきたイーストウッドが3年の沈黙を経て発表する音楽ドラマ。批評家受けも大衆受けも文句ないがこの手の作品はことごとく本番で敗退しているのが気にかかる……。
『Trash』(ユニヴァーサル)
デビュー作から4作続けて作品賞か監督賞のどちらかに必ずノミネートされるという、前例の無い愛され方をするイギリス人監督スティーブン・ダルドリー。作品のタッチが評価されづらいものでも彼には関係の無い。4度あることは5度ある。
【その他】
『a Most Violent Year』(A24)
毎度良質な脚本力を見せるJ.C.チャンダーのクライム・ドラマ。昨年の『オール・イズ・ロスト』で盛大に無視されたことを引きずってしまいそうな予感。
『Annie』(コロンビア)
『ハッシュパピー バスタブ島の少女』で鮮烈なデビューを飾ったクヮヴェンジャネ・ウォレスが名作ヒロインへ。お母さんの名マネージャーぶりを思い出します。
『The Disappearance of Eleanor Rigby:THEM』(ワインスタイン)
男女の視点それぞれで描く斬新なラブストーリー。カンヌで上映されたバージョンでアメリカ公開するも、複数バージョンあるのは如何に。狙うは脚本賞。
『Far from Madding Crowd』
幾度も映画化されている「遙か群衆を離れて」をデンマークの鬼才がリメイク。絶妙なキャストが揃うも、47年前のリメイク時は作曲賞候補止まり。
『the Fault in Our Stars』(20世紀フォックス)
人気青春小説の映画化に『ウォールフラワー』『今日、キミに会えたら』を思わせる傑作感漂うが、オスカー受けは如何に。主演は今年もっとも注目のヒロイン。
『Fury』(コロンビア)
ブラッド・ピットと若手イケメン俳優たちの戦争アクション。この手の映画はオスカー受けしなさそう。デヴィッド・エアーの腕次第。
『Grace of Monaco』(ワインスタイン)
ニコール・キッドマンがグレース・ケリーに変身!といってもあまり変わっていない。「第二の『ダイアナ』」?カンヌの評価はぼろぼろ。
『The Homesman』(サバンフィルムズ)
トミー・リー・ジョーンズ2作目の監督作はカンヌでもまずまずの評価。前回同様批評家受け止まりか。西部劇の健闘を皆期待している。
『The Hundred-foot Jouney』(タッチストーン)
すでに終わった監督と揶揄されているラッセ・ハルストレムが、オスカー常連のヘレン・ミレンを迎えて描くインド人家族の物語。ポスターがダサい。
『Into the Woods』(ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ)
ロブ・マーシャルが豪華キャストを揃えて贈るファンタジーもの。注目が集まるのは魔女役をそのままでもできるメリル・ストリープだけ。
『The Judge』(ワーナー)
復活したロバート・ダウニーJrが弁護士役?個性的なキャストが揃うサスペンスドラマだが、監督はコメディ出身。
『Kill the Messanger』(フォーカス)
インディーズの女王メアリー・エリザベス・ウィンステッドとジェレミー・レナー共演の実録犯罪もの。この手の映画も敬遠されがち……。
『Knight of Cups』
過去の寡作家は何だったのか。近年新作を次々に発表するテレンス・マリックだが、相変わらず延期はお家芸。今年はもう一本あるみたいだけど、はてさて。
『Magic in the Moonlight』(ソニーピクチャーズ・クラシック)
いまだに衰え知らずのウディ・アレンが、エマ・ストーンに目を付けた!またしても狙うは脚本賞。授賞式来ないからいけないんだよ。
『Maps to the Stars』(eONE)
すっかり巨匠感漂うデヴィッド・クローネンバーグの新作。今回も難解な話だと嫌われますよ。カンヌで女優賞に輝いたジュリアン・ムーアに票が集まるか。
『The Search』
前作『アーティスト』で頂点に輝いたミシェル・アザナヴィシウスが、名作『山河遥かなり』のリメイクに挑む。カンヌでは伸び悩んだ評価。
『Serena』
デンマークの女性監督の初アメリカ映画に、ジェニファー・ローレンスとブラッドリー・クーパーのコンビ。もはやセット売り状態?
『Suite Francaise』(ワインスタイン)
占領時代のフランスを舞台にしたラブ・ロマンス。ミシェル・ウィリアムズの演技賞と、衣装デザイン賞狙いか?
『Unbroken』(ユニヴァーサル)
アンジェリーナ・ジョリー監督作ということで、早くも批評家受けは絶大。このままオスカーに行けるのか、題材の重さに敬遠されるかも。
『Whiplash』(ソニー・ピクチャーズ・クラシック)
サンダンス映画祭で頂点に輝く音楽青春ドラマ。監督も役者も上昇株だけに注目が集まるが、配給会社内でのプッシュ次第。
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