早速、先日16作品のショートリストが発表された、長編アニメーション賞から考察していきたく思います。
<長編アニメーション賞・ショートリスト>
『Anomalisa』(パラマウント)
『バケモノの子』(FUNimation)
『Boy and the World』(Gkids)
『アーロと少年』(ディズニー・ピクサー)
『Home』(フォックス・ドリームワークス)
『Hotel Transylvania2』(ソニーピクチャーズ)
『インサイド・ヘッド』(ディズニー・ピクサー)
『Kahlil Gibran's The Prophet』(Gkids)
『UFO学園の秘密』(Eleven Arts)
『ミニオンズ』(ユニバーサル)
『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』(Gkids)
『I LOVE スヌーピー』(フォックス)
『Regular Show:the Movie』(ワーナー)
『ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム』(ライオンズゲイト・アードマン)
『スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo!』(パラマウント)
『思い出のマーニー』(Gkids・ジブリ)
ピクサーが2作品を送り込み、また往年の名作アニメの映画版がエントリーする中、日本作品が3作品の健闘を見せる。
当初有力視されていた、『リトル・プリンス 星の王子さまと私』がショートリストから外れたということは、同じパラマウント配給の『Anomalisa』の力が強くなってきているのではないだろうか。
さて、昨年の予想を参考にしながら、今年の予想をしていきましょう。
昨年は、ノミネート予想で挙げた5作品のうち、『LEGOムービー』が本番で落選する大波乱が起こり、次点で考えていた『Song of the Sea』がノミネートされる結果となりました。
昨年のノミネート5作品は、
『ベイマックス』(ディズニー)
『ヒックとドラゴン2』(フォックス・ドリームワークス)
『かぐや姫の物語』(Gkids・ジブリ)
『Song of the Sea』(Gkids)
『The Boxtrolls』(フォーカス・ライカ)
と、相変わらず強いディズニーとドリームワークス。そして近年急上昇のGkidsの力を感じつつも、やはりある程度選ばれる作品・制作会社は決まってきているのではないだろうか、とも思える。
今年のショートリストは16作品。おそらくノミネートは5作品に成るだろうと考えると、これまでノミネートが5作品だった年を見比べてみる。
2002年
『千と千尋の神隠し』(ディズニー・ジブリ)
『アイス・エイジ』(フォックス・ブルースカイ)
『リロ&スティッチ』(ディズニー)
『スピリット』(ドリームワークス)
『トレジャー・プラネット』(ディズニー)
2009年
『カールじいさんの空飛ぶ家』(ディズニー・ピクサー)
『コララインとボタンの魔女』(ユニバーサル・ライカ)
『ファンタスティックMr.FOX』(フォックス)
『プリンセスと魔法のキス』(ディズニー)
『ブレンダンとケルズの秘密』(Gkids)
2011年
『ランゴ』(ニコロデオン)
『パリ猫ディノの夜』(Gkids)
『チコとリタ』(Gkids)
『カンフーパンダ2』(ドリームワークス)
『長靴をはいたネコ』(ドリームワークス)
2012年
『メリダとおそろしの森』(デュズニー・ピクサー)
『フランケンウィニー』(ディズニー)
『パラノーマン』(フォーカス・ライカ)
『ザ・パイレーツ』(コロンビア/Gkids共同配給・アードマン)
『シュガーラッシュ』(ディズニー)
2013年
『アナと雪の女王』(ディズニー)
『風立ちぬ』(ディズニー・ジブリ)
『クルードさんちのはじめての冒険』(ドリームワークス)
『怪盗グルーのミニオン危機一発』(ユニバーサル)
『アーネストとセレスティーヌ』(Gkids)
ここに前述の昨年のノミネートを加えてみると、大方共通項は見えてくる。
それを今年のエントリー作品に合わせてみると、
・ディズニー系、ドリームワークス、ライカ、Gkids。
『Boy and the World』(Gkids)
『アーロと少年』(ディズニー・ピクサー)
『Home』(フォックス・ドリームワークス)
『インサイド・ヘッド』(ディズニー・ピクサー)
『Kahlil Gibran's The Prophet』(Gkids)
『思い出のマーニー』(Gkids・ジブリ)
『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』(Gkids)
・実写監督のアニメ作品。
『Anomalisa』(パラマウント)
・その年のアニメNo. 1ヒット作
『ミニオンズ』(ユニバーサル)
これに、これまでこの部門で評価されてきた、ブルースカイの『I LOVE スヌーピー』と、アードマンの『ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム』の2作を含めた11本で争う構図であろう。
ここで気になるのは、4作品を擁すGkidsの動向である。
例年多くても2作までしか上がっていないことを考えると、この中で2本が落ちてしまう。まっさきに切れるのは『思い出のマーニー』であるが、あとの3本が難しいところ。
評価の高い『Boy and the World』と『The Prophet』は可能性十分。『ムーミン』も気になるところではあるが、今年はスヌーピーがいる年だと思うと分が悪いか。。。
一応映画シリーズの続編として考えると、この部門の続編映画との相性は最悪で、前作が候補に挙がっていたり、オスカーで評価されている前例がないとかなり厳しいものがある。ヨーロッパを代表するアニメーションであるムーミン。少し厳しい戦いになるのではないだろうか。
一応『ミニオンズ』も前作がノミネートされているものの、それも大ヒットの恩恵を受けたもの。2度目はあるか?
思い返してみると、過去には『ザ・シンプソンズ』がノミネートされない大波乱があったように、この部門でテレビアニメシリーズが候補入りしたことは一度もない。
今年は『I Love スヌーピー』『ひつじのショーン』が該当する。前者は圧倒的に評価が高く、ましてや待ちに待たれた劇場版。後者は愛されているアードマンとはいえ、今年の配給はライオンズゲイトでは少し弱いか。
ピクサーが擁する2作品はどちらも強力。どちらかが落ちることになるとすれば、『アーロと少年』のほうか。
予想は以下のとおり。
『I LOVE スヌーピー』
『インサイド・ヘッド』
『Kahlil Gibran's The Prophet』
『Anomalisa』
『アーロと少年』
---------------------(Nomination Line)----------------------
『ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム』
『Boy of the World』
『ミニオンズ』
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